▼ はじめに ▼
私たちの歴史
武蔵野市福祉公社は1980(昭和55)年から現在に⾄るまで、皆さまと共に地域の福祉を築いてまいりました。
ここに私たちのあゆみをご紹介します。
「福祉公社」をご存知ですか?
武蔵野市福祉公社は全国に先駆けて発⾜された組織です。任意団体として始まり、1989(平成元)年に財団法⼈に、2013(平成25)年からは公益財団法⼈として現在も地域福祉の担い⼿として様々な事業を展開しています。
⾏政の組織または⾏政からの事業委託、もしくは⾏政からの全⾯的な援助を受け、地域の⾼齢者などに在宅福祉サービスを提供する組織。市⺠参加の場としても機能し、協⼒員による家事援助等のサービスや、配⾷サービスなど、介護保険制度等が施⾏される前から独⾃のサービスがおこなわれていた。
2000(平成12)年の介護保険制度施⾏、そして社会福祉事業法から社会福祉法へと改正され、「社会福祉協議会」が法的に明確化されたことをきっかけに、全国に点在していた福祉公社は統廃合され、現在は数少ない組織となっている。
▼ 武蔵野市福祉公社のあゆみ ▼
- 1980(昭和55)年12月
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武蔵野市福祉公社設立(任意団体)
その当時、持ち家で暮らす⾼齢者は、その⾃宅を資産として活⽤することができず、さらに「資産があるために公的な福祉サービスや⽣活保護を受けることができない」という⽭盾に直⾯していました。
武蔵野市では⽼後⽣活保障基⾦制度検討委員会が設置され、新たな制度を検討。その結果、新しい福祉サービス提供機関として、武蔵野市福祉公社が設⽴されました。
- 1981(昭和56)年4月
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武蔵野市福祉公社事業開始
有償在宅福祉サービスと福祉資⾦貸付事業(リバースモーゲージ)を両輪として事業を開始しました。このサービス体系は「武蔵野⽅式」と呼ばれています。
当時は世間から「⽇本で初めての買う福祉」、「契約福祉」などと注⽬され、各メディアで報じられました。
契約による有償在宅福祉サービスと、それを⽀えるソーシャルワーカーというあり⽅は、現在の介護保険、ケアマネジャーの原点となりました。
【有償在宅福祉サービス】ソーシャルワーカーと看護師の訪問、家事援助サービス、⾷事サービス、緊急時の対応等、ご利⽤者の在宅⽣活を⽀えるため、多様なサービスを実施。家事援助は、地域住⺠である有償ボランティア(協⼒員)によって⽀えられていた。
【福祉資⾦貸付事業】武蔵野市が全国に先駆けて実施した制度。有償在宅福祉サービスの費⽤に充てるため、利⽤者の⻑年住み慣れた不動産を担保に、市が福祉資⾦を融資した。福祉サービスのみならず、⽣活費や医療費、住宅改修費などのサポートも含まれた。
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- 1982(昭和57)年4月
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有償在宅福祉サービス事業に緊急通報システムを導入
利⽤者が緊急時に通報装置を押すことで、管理センターから福祉公社へ連絡がされるシステムを導⼊。24時間対応が可能となり、緊急訪問等の⽀援をおこないました。事務局を福祉部分館内(武蔵野市中町3 丁目5番)へ移転
- 3月
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創業1周年記念式典実施
- 1984(昭和59)年4月
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一人暮らしの高齢者に対する財産保全サービス事業開始
預貯⾦の通帳等財産をお預かりし、⽇常的な⾦銭管理やそれに伴う諸⼿続きを代⾏。成年後⾒制度における財産管理の先駆けとしての役割を果たしていました。
- 1985(昭和60)年5月
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栄養相談・医療相談事業開始
- 9月
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機能回復訓練訪問ケア事業開始
嘱託医による医療相談、栄養⼠による栄養相談、週1回の訪問リハビリテーション等の各種サービスを開始しました。 - 1986(昭和61)年5月
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5周年記念式典実施(福祉公社シンボルマーク制定)
- 1987(昭和62)年10月
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北町高齢者センター 開設
武蔵野市より受託した、全国初の単独型デイサービスセンター。
⼭﨑医院の故⼭﨑浩・倫⼦先⽣ご夫妻が武蔵野市に⾃宅隣接の⼟地を寄付し、コミュニティケアサロンと⼩規模サービスハウス(⾼齢者専⽤住宅)が併設されました。地域住⺠ボランティアの参画で運営され、歌声で溢れる場所となりました。
- 1988(昭和63)年4月
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高齢者・障害者トータルケア事業開始
高齢者緊急時入院医療費助成事業開始経済的困窮のために福祉公社の有償サービスを受けられない方に対し、利⽤要件を定めて在宅サービスの提供や⼊院費⽤の⼀部助成を⾏いました。 - 7月
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高齢者総合相談事業開始
⾼齢者総合相談センター(⼀般相談と専⾨相談)を開設しました。 - 1989(昭和64)年3月
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財団法人認可
福祉公社としては全国初の財団法⼈資格を取得。「⾏政関与型の在宅福祉サービス提供機関」としての実績が評価されました。
- 11月
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生きがいと健康づくり推進事業受託
⾼齢者のためにコミュニティセンターを拠点とした「地域健康クラブ」、⺠間施設を利⽤した「⾼齢者スポーツ教室」を開設しました。 - 1993(平成5)年9月
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高齢者総合センター 開設
武蔵野市より受託して運営
社会活動センター
在宅介護⽀援センター(現 ⾼齢者総合センター在宅介護・地域包括⽀援センター)
補助器具センター(現 住宅改修・福祉⽤具相談⽀援センター)
デイサービスセンター事務局を武蔵野市吉祥寺本町4丁目10番10号へ移転
- 1995(平成7)年2月
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ダイアナ妃(元イギリス王室皇太子妃)北町高齢者センター来訪
- 1997(平成9)年10月
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ホームヘルプセンター武蔵野 開設
⾼齢者総合センター在宅介護⽀援センターよりホームヘルパーを移管。
「武蔵野市のヘルパーの養成、確保及び派遣の拠点」として設⽴され、市におけるヘルパー派遣事業を開始しました。
- 2000(平成12)年
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介護保険制度 施⾏
- 3月
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移送サービス(レモンキャブ)モデル事業開始
公共交通機関を利⽤することが困難な⾼齢者や障害者の外出を⽀援する移送サービスを開始。運転⼿は商店主や地域住⺠などの有償ボランティアが担当しました。(10 ⽉に本格開始) - 4月
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介護保険制度における通所介護/訪問介護事業開始
地域福祉権利擁護事業開始(社会福祉協議会から移管)
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【地域福祉権利擁護事業】
社会福祉法に基づく⽀援(⽇常⽣活⾃⽴⽀援事業)。判断能⼒が⼗分でないことにより、⾃⾝では福祉サービスの利⽤契約や⽇常的な⾦銭管理等に不安がある人を対象に、サービスを提供する。全国的には社会福祉協議会が役割を担うことが多い。
- 10月
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権利擁護事業(独自サービス)開始
1984(昭和59)年から提供していた財産保全サービスを時代に即して発展させ、新サービスとして開始。利⽤者からの相談及び調整、福祉サービスの利⽤援助、⾦銭管理サービス、財産保管サービス、成年後⾒制度の利⽤援助等を⾏いました。
※2017(平成29)年3⽉で終了し、現在は地域福祉権利擁護事業または成年後⾒事業へ移⾏。 - 2001(平成13)年1月
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世代間交流事業「境南小学校ふれあいサロン」開始
武蔵野市独⾃の、余裕教室を活⽤した世代間交流事業です。⾼齢者と⼩学⽣が交流を図りながら、趣味の講座を実施しました。
※2022(令和4)年3月末に事業終了 - 10月
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法人後見開始
国が成年後⾒制度を導⼊したことに伴い、法⼈として、成年後⾒⼈等の受任を開始しました。 - 11月
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創立20周年記念式典実施・記念誌発行
- 2002(平成14)年11月
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ケアマネジャー研修センター開設
介護保険制度の核となるケアマネジャーの実務⼒向上のために、⾼齢者総合センターに開設されました。市⺠を⽀援するケアマネジャーへの体系的研修、ケアプラン指導、ケアマネジャーの相談⽀援などをおこない、全国でも数少ない機関として視察が相次ぐほど注⽬されました。
※2009(平成21)年3⽉まで受託、その後市の直営となる。現在では介護保険法改正によって設置された地域包括⽀援センターがケアマネジャーの⽀援を担っている。 - 2003(平成15)年4月
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支援費(しえんぴ)制度による障害者の訪問介護事業開始
現在は障害者総合⽀援法における居宅介護サービス、重度訪問介護サービス、地域⽣活⽀援事業の移動⽀援として提供しています。【⽀援費制度】これまでの「措置制度」を改め、障害者⾃らがサービスを選択し、事業者との対等の関係に⽴って、契約に基づきサービスを利⽤する制度。 2005 年(平成17)年11 ⽉障害者⾃⽴⽀援法、2013(平成25)年4⽉に障害者総合⽀援法へと変遷しながら実施されている。
- 2005(平成17)年4月
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高齢者地域交流施設「ふれあい まつもと」開設
市民から遺贈を受けた民家を改修し、碁会所を開設しました。各事業の講習会会場等としても使⽤されていました。
※2020(令和2)年3月末に閉所 - 6月
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任意後見契約開始
- 2006(平成18)年4月
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地域包括支援センター(高齢者総合センター)開設
市内6カ所ある「在宅介護・地域包括⽀援センター」の⼀つとして機能。
武蔵野市役所内の基幹型地域包括⽀援センター含め、各センター連携しながら地域の⽀援をおこなっています。 - 2008(平成20)年3月
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移送サービス(レモンキャブ)事業を武蔵野市民社会福祉協議会へ移管
- 7月
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認知症高齢者見守り支援事業開始
武蔵野市独⾃のサービスを提供しています。認知症の⽅への⾒守り、話し相⼿、散歩の付き添い等の⽀援を⾏います。 - 2011(平成23)年3月
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事務所を現住所(武蔵野市吉祥寺北町一丁目9番1号)へ移転
- 2012(平成24)年3月
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創立30周年記念誌発行
- 2013(平成25)年4月
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公益財団法人へ移行
武蔵野市から生活保護受給者金銭管理支援業務を受託 - 2015(平成27)年4月
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つながりサポート事業開始
介護保険制度開始に伴い、1981 年(昭和56 年)に開始した有償在宅福祉サービス事業を刷新したものです。⾝近に頼れる親族がいない市⺠の⾒守りや相談、⼊退院や没後の⽀援を⾏います。生活困窮者自立相談支援事業開始
住居確保給付金事業開始武蔵野市から⽣活困窮者⾃⽴⽀援事業を受託、実施しています。経済的に困窮し、⽣活を維持することが困難になるおそれがある市⺠に対し、総合的な⽀援を⾏います。 - 5月
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山﨑倫子先生(北町高齢者センター所長)ご逝去
96 歳で天寿を全うするまでセンターの所⻑を務められました。武蔵野市が主催した偲ぶ会では多くの出席者が先⽣のご逝去を悼まれました。
また、北町⾼齢者センターには「メモリアルルーム」が開設され、⼭崎先⽣ご夫妻のさまざまな記録が残されています。 - 2017(平成29)年10月
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北町高齢者センター子育て広場「みずきっこ」 開設
乳幼児とその保護者が⾃由に遊ぶことができる⾃由来所型の⼦育て広場です。武蔵野市より福祉公社が受託し、地域の⼦育て⽀援団体であるサニーママ武蔵野が運営しています。 - 2018(平成30)年12月
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武蔵野市地域包括ケア人材育成センター 開設
武蔵野市より受託、運営しています。地域の介護、福祉⼈材の養成・育成、相談受付、情報提供、事業所・団体⽀援等を⼀体的に⾏う機関です。 - 2020(令和2)年4月
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武蔵野市成年後見利用支援センター 開設
武蔵野市成年後⾒制度利⽤促進基本計画に基づき、成年後⾒制度利⽤促進に係る中核機関として開設されました。武蔵野市と福祉公社が連携して運営しています。成年後⾒の総合相談、申⽴⽀援、普及・啓発等の事業を実施しています。 - 2021(令和3)年4月
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生活自立支援センター(三鷹サテライトオフィス) 開設
⽣活困窮者⾃⽴⽀援制度に基づいた事業。武蔵野市から受託し、市⺠に対し同制度に関わる様々な相談⽀援を⾏っています。 - 2022(令和4)年2月
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40周年記念式典実施
- 3月
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関前スペース 開設
ご利用者から遺贈を受けた⺠家を改修し、「関前スペース」として開設しました。福祉従事者の研修会場としての利⽤や会議、そのほか様々な⽤途で活⽤しています。
▼ 参考資料 ▼
武蔵野市福祉公社のあゆみ
/先駆的サービスのこれまで
(近日公開予定)
書 籍
早瀬圭一
「長らえしとき
―武蔵野「有料福祉」の現場から」
文藝春秋(文春文庫)-1988/1/1
武蔵野市高齢者福祉事務所研究会
「市町村の実務と課題
高齢者福祉課」
株式会社ぎょうせい-1993/7/30
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